女性だけのレース「Wシリーズ」が作った大きな壁

女性だけのレース「Wシリーズ」が作った大きな壁

女性ドライバーだけのレース、

「Wシリーズ」が8月11日に始まるということで、

ニュースを読んでいて気になったことがあり書きます。

女性ドライヴァーだけのレース「Wシリーズ」が、男だらけのF1に新風を吹き込む男だらけのF1に新風を吹き込む

https://wired.jp/2019/08/06/w-series-female-racing-series/

あくまで個人的な意見なので、好き勝手書くことご了承ください。

なぜ「女性だけ」にしてしまうのか?

個人的に一番思うのは「女性だけ」にこだわることです。

確かに、F1を始め多くのレースに女性ドライバーが見られない一方、

決して「女性禁止」とはルールに記載されていないわけで。。。

更に、国内のスーパー耐久や全日本ラリーで活躍する女性もいます。

女性ドライバーでWRCを目指す第一歩を新城で踏み出した!

https://ascii.jp/elem/000/001/844/1844412/

女性ドライバーとNATSの学生チームがタッグでスーパー耐久へ挑む!

https://motor-fan.jp/event/autosalon2018/detail/10002384

そんな中で「女性だけ」にしてしまうことで、

結果的に「平等に比較できない」という問題があるのではないでしょうか。

例えばWシリーズで優勝したとして、WECでも速いのか?

スーパ-GTなら?スーパーフォーミュラーなら??と疑問がわきます。

もちろん、似たようなマシンがあればタイム差を比較できますが、

レース中の駆け引きを考えると「実力」が少し見えにくくなります。

これが一緒になっていると、すぐに実力差がわかります。

例えばですがGP2マシンでランド・ノリスより速い、

ミック・シューマッハよりも良い結果を出している…

じゃあ、F1に乗せても速いんじゃないか?って判断が付きます。

これが「Wシリーズのマシンで速いからGP2も速いかも…」

「GP2で言うならミックの上かも?ならF1にも?」となると、

どうしても不明瞭な部分があり、なかなか採用できません。

また、現在F1に乗るスーパーライセンスを取得するためには、

特定のレースで結果を出す必要がありWシリーズはその対象外、

結果的にF1が遠い場所で争いをするわけで…これは日本の

スーパーフォーミュラーからF1に行けないのと似ていると思います。

資金提供もあり、スポンサーとの関係が薄くなる

もう一点気になるのは、資金が提供されるという部分。

Wシリーズがほかのレーシングシリーズと異なるところは、資金が全額支給されることに加えてエントリー費用も必要ない点にある。つまり、ドライヴァーたちはレース費用を負担せずに済み、才能さえあれば選出される。

https://wired.jp/2019/08/06/w-series-female-racing-series/

あくまでシリーズスタート時点だけかもしれませんが、

資金が全額提供されることで、スポンサーとの関係は薄くなります。

もちろん、独自でスポンサーを獲得されるでしょうし、

決して「スポンサーゼロ」で出場することはないかと思いますが…

ただ、ある程度の実績を積んで他のレースに行こうとした際に、

どうしてもスポンサー不足がネックになるのではないかと思います。

今までは「負担なし」で参加していたのが、例えばペイドライバーのように

初年度は自分でお金を払ってシート(チャンス)を獲得しようとした際、

それに見合ったスポンサーがいない可能性も考えられますよね。

また、スポンサーからすると負担ゼロのWシリーズと、

大きな負担がかかる他レースを比べ「Wシリーズで良い」という可能性もあり、

Wシリーズ以外でスポンサー契約が貰えない可能性もあります。

先にも書いたように、最初だからこその措置であり、

イベント自体の注目度が上がり、スポンサーやドライバーが充実したら、

この仕組をなくしてくるかもしれませんが…

個人的にはどうしても「他レースへの参戦」で大きな費用増が発生すると、

その時に改めてスポンサー探しなどが発生すると思いました。

女性は本当に不利なのか、興味がないのか

そもそも女性は不利なんでしょうか?

記事中にもありますが、肉体的な差はトレーニングで補えます。

また、個人的にはカートなどで一緒になると「軽い」ので、

女性や小柄な方のほうが有利なケースも多々あります。

もちろん、走っている最中がすべてではないのですが、

先のスーパー耐久や全日本ラリーを見る限り、不利というよりも

今の所は「女性」という注目度で有利な気配もあります。

また、そもそも女性はモータースポーツに参加したいのでしょうか?

カートに限らず、車の趣味でも知り合うのは男性が多いです。

サーキット走行だけでなく、それこそ車のカスタマイズとか、

「車」を趣味にされている方の割合を見ると女性が少ないと思います。

極端な話ですが、男性だってスカートは履けるし

ブラジャーを付けたっていいし、お化粧だってできます。

でも、実際にする方はごくごく一部に限られています。

今男性用ブラジャーが熱い!?話題の「ブラ男」について徹底解明。

https://matome.naver.jp/odai/2139873466064615401

メンズスカートはファッションとして浸透するか?

https://www.fashionsnap.com/article/2017-07-06/mens-skirt/

まだまだ浸透しておらず、特異な目で見られるので

実際のユーザーが伸びない可能性もありますが、

そもそも「興味ない」可能性だってあるわけです。

一方のお化粧は若い男性の一部でジワジワ浸透しておりますね…

個人的にはモータースポーツに参戦する女性が少ないのは、

そもそも興味を持つ方、本気で取り組みたい方が少ないと感じます。

もちろん、生まれ育った環境で「女の子だからお人形ね!」と

「車のない生き方」をされていたり、

「レーサー?女性は無理なんだよ!」とか

「危ないからダメ」という教育をされた可能性だってありますが…

個人的にはどうしても「興味を持っていない」気がします。

肉体差やスポンサーうんぬん抜きの方が多いeスポーツでも

そのニュースや決勝、エントリー状況を見ていても

女性の絶対数が少ないように感じますからね…

やはり、レーサーに憧れる女性が少ないように思います。

W1シリーズは文化を作るか?

正直、W1があるから女性ドライバーがF1に乗ると思いませんし、

男女平等が進むとは思っていません。

ただ、もしかしたら小さい頃に

「女の子はレーサーになれないの」

「女の子がレースなんて、お人形で遊びなさい!」

なんて言われてた子が

「レーサーでもいいんだ!」

「レースって楽しい!

と思って参加してくる可能性はありますよね。

5年とか10年、更にもっと先になるかもしれませんが、

そういう女性が一定数集まることで大きな流れになるかもしれませんし、

摘まれていた芽が育つことでF1パイロットが生まれるかもしれません。

すぐすぐにF1が変わることはないかと思いますが、

間口が広がり底上げにつながる可能性はあるのではないでしょうか。

以上、女性だけのレース「Wシリーズ」が作った大きな壁という話でした。

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