【メーカー向け】スカラシップ制度導入、6つのメリット、スポンサードとの違いとは

スカラシップでの画像検索結果 スポンサード(スポンサー側)

今回はメーカーやスポンサーさん向けのお話です。

スカラシップ制度ってご存知でしょうか?

スカラシップとは?

奨学金。また、奨学金を受ける資格。スカラーシップ

https://kotobank.jp/word/%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%83%E3%83%97-540879

自動車のタイヤだとよく目にする制度なんですが、

ネットで調べてみると、意外とスポーツ系では少なく、

どっちかといえば大学やスクールで採用されているようです。

このスカラシップ制度、利点が多いので5つほど御紹介します。

これを見ると「うちもやっちゃう!?」ってなるかも知れません。

なお、自動車業界で行われるスカラシップを元に話します。

教育機関等がおこなう奨学金制度とは別となりますのでご了承ください。

また、先に自動車業界で行われるスカラシップの説明を入れておきます。

自動車業界のスカラシップとは?

自動車系のスカラシップはタイヤやオイルといった消耗品から、

エアロパーツやサスペンションなど消耗品以外があります。

共通して言えるのは、特定の条件を満たした人に対して

書類やレース、イベントによる選考を行った上で

条件を満たした人にのみ、スカラシップ認定がされます。

認定された方には特別価格で商品が提供されたり、

場合によっては試供品の提供などが過去の事例としてあります。

また、基本的にはWEBやチラシで告知をしており、

スポンサードを依頼した人にのみ提供するものではありません。

スポンサードとの違いについてはまた後ほど御紹介します。

スカラシップのメリット1:モノが売れる

スカラシップ制度のメリット1つ目は、無償提供でなく商品が売れることです。

スカラシップの場合、特別料金での提供が基本となりますので、

スポンサードのように「年間…だけ無償提供」ではありません。

価格に関しても私がみた限りでは一般的な卸価格だったり、

一定数のロット注文をした際と同じ価格で提供されたりします。

スポンサーだとどうしても「無償提供」が強くなりますが、

スカラシップは奨学制度であるため、このようになっているようです。

価格が赤字なのか、利益ゼロ(赤字ではない)なのかは不明です。

スカラシップのメリット2:リストが取れる

スカラシップ制度のメリット2つ目は、競技者のリストが取れることです。

基本的に「使う人」を前提にしておりますし、

活動実績で判断したり、スカラシップ獲得イベントとなれば、

それ相応の活動や結果がある人が集まりやすくなります。

フェデラルジャパン スカラシップ2019 概要

上記はフェデラルタイヤさんの例ですが、

ドリフトキングダムという競技参加者を対象としたスカラシップです。

このレースは決してフェデラルタイヤのワンメイクではないですが、

こういった活動で参加者のリストを獲得することが可能です。

なお、上記は「イベント」と組んでおり、そもそも

フェデラルタイヤさんはイベントのスポンサーでもあります。

イベントと組まず独自で立ち上げたり、活動要件を設定するなら、

イベントへのスポンサー契約は不要です。

メリット1にも繋がりますが「物が売れる」のもそうですが、

やはり実際に競技をする、いわばヘビーユーザーに対し

しっかりアプローチが出来るし、応募者のリストは

「ヘビーユーザーリスト」とも言えるので大変貴重です。

また、スポンサードを希望して相談に来たアスリートに対し

「スカラシップがあるので是非ご参加を!」と案内が出来ますので、

スポンサー契約に至らずも、関係を続けることが可能にもなります。

スカラシップのメリット3:スポンサーする候補者が見つかる

スカラシップのメリット3つ目は、スポンサーする際の話です。

今後、選手へのスポンサーを検討されている際に、

このスカラシップ制度で「人」や「活動」を判断することが可能です。

メリット2にも書いた様に「ヘビーユーザー」や「競技者」がメインな上、

例えば「期日までに書類の提出」だったり「ワッペンの貼り付け」という

提示した条件(義務)を守るかなどもチェックが可能です。

様々な業界でお話をしていて出るのは

「個人だからか、契約に対する認識が甘い」という話を聞きます。

例えば約束した報告書が出てこないとか、他社製品を使ったとか、

酷いケースだとワッペンの貼り付けがされていないケースも…

それぞれ理由はあるそうですが、契約ですからね。

友達との口約束感覚で対応する人間はスカラシップも同様です。

才能ある人を見つけるのはもちろんのこと、

不要なトラブルを未然に防ぐ意味でもスカラシップは効果を発揮します。

スカラシップのメリット4:売上を確定してから広告費を出せる

スポンサードの場合、広告費は基本先出しです。

一部を出来高にするケースもありますが、先出しが基本です。

一方のスカラシップはメリット1でも書いたように「売る」が可能です。

インターネットのアフィリエイト広告のように

「売れたら紹介料(広告費)を払う」が可能なわけです。

ちなみに、皆さんは商品が1セット売れるのに、

どれだけの広告費がかかっているかご存知でしょうか?

WEBやSNS、更にネットやマスメディア広告など、

多岐にわたると「そんなの出せるか!」ってなりかねませんが、

単純に「商品売るためのLP作って、GoogleAdで…」とやっていると、

「実は1コ(2万円)売るのに3,000円かかってた!」

「スカラシップで1割引にしたら良かった!」ってケースもあります。

後ほど述べますが、適度に結果が出ている選手は

広告塔の役割もしてくれますからね。

それこそ、通常の広告よりも価値あるケースがあります。

スカラシップのメリット5:宣伝・広告効果もあり

これは意外と無視されがちな部分です。

こちらのスカラシップを御覧ください。

スカラシップチャレンジとは

ダンロップ・スカラシップチャレンジ2018 - DUNLOP MOTOR SPORT(ダンロップ・モータースポーツ)
スカラシップチャレンジとは、住友ゴム工業株式会社では、モータースポーツ活動振興の一環として競技参加者の皆様の活動支援となるスカラシップ制度を設けて実施致します。この制度は本スカラシップ制度へご登録頂いた皆様に対し対象レースごとに成績に応じて...

ダンロップタイヤさんのスカラシップですが、

車両にダンロップタイヤを装着し、ステッカーを貼り付け、

指定のイベントに参加するとポイントが獲得出来ます。

ポイントにより「提供商品」が変わる仕組みになっておりまして、

こうすることで車両には「ダンロップ」のステッカーが貼られます。

例えばですがワッペンでもいいし、ブログ・SNSのバナーでもいいでしょう。

また、スカラシップの要件が厳しければアスリートは

「スカラシップ取れました!!」と嬉しくてSNSに投稿しますし、

結果、そのアスリートのファンはメーカーの名前を目にします。

ただ、注意頂きたいのは条件を厳しくしすぎないことや、

明らかにスポンサー側にメリットがある仕組みにしないこと。

例えばですが…

・ブログ、SNSの名前に必ず名前を入れる

・車両は弊社のイメージカラーにする

・SNSに年100回は投稿する

 …で、商品を3%引きで買える。とか。

上記は極端ですが、こんなのは悪評が立つだけです。

あくまで根底には「選手が活動しやすく」があること、

また、元々は「奨学制度」であり、才能ある人を

サポートして才能を開花させる仕組みであること忘れないでください。

スカラシップのメリット6:テストも可能

スカラシップ最後のメリット、それはクローズドのβテストが出来ること。

むかーし、私自身が経験したり、知り合いの方がスポンサーでありましたが、

市販前の商品をテストして、そのフィードバックを求められます。

知り合いの方は市販前のタイヤを装着して、

サーキット走行をし、専用のシートを記入。

更に、サーキット走行後にはそのタイヤを返却していました。

例えば一定期間同じ商品を使っていたら、新製品との差がわかります。

なおかつメリット2で紹介したようにヘビーユーザーも多く、

人によっては「他社製品」との比較も行えるでしょうし、

テストドライバーなど「どプロ」以外の意見も聞けます。

余談ですが、私自身は某タイヤメーカーの公道テストもしておりました。

スポンサーの関係でお声がけ頂き、他数名と共に市販前のタイヤをテスト。

センサー満載の「テスト車」と比較用の既存商品を付けた車両で、

ただただ公道を走ってデータを集めるだけのお仕事でした。

ある程度やって知ったのですが、そこに呼ばれていたのは、

そのメーカーさんの専売店スタッフやスポンサードを受ける人など。

今の時代にはリスクもあり公道テストは難しいかもしれませんが、

例えばサーキットだったりのテストは可能ですし、

ゴルフ用品やテニス用品といった「法律」がないものは可能です。

個人的にはeスポーツ選手向けのマウスやキーボードは

外側を「市販品」にしやすいのでやりやすい気がしますが…

もちろんプロのような「決められたテスト」は難しいかも知れませんが、

βテスターを募集したりすることも可能だと思われます。

以上がスカラシップのメリットとなります。

お次はスポンサードとの違いについて見てみましょう。

スカラシップとスポンサードの違いとは?

スカラシップとスポンサードの違いとは?

正直、線引があいまいな部分もあるように感じます。

一番最初に記載したように、スカラシップは元々「奨学制度」です。

また、多くは学校やスクールで活用されており、

モータースポーツ業界の使い方は特殊とも言えます。

ただ、見ていて何が違うかといえば…

スカラシップは物を買ってもらうのも普通で、

スポンサードは金銭を出したり、モノの無償提供が多い。

スカラシップは大々的の募集したりする一方、

スポンサードは大々的に募集するのは稀です。

スカラシップは「広告費」と「売上」がセットですが、

スポンサードは「広告費」を先出し「売上」は後からです。

こういったところがスポンサードとスカラシップの違いでしょうか。

ただ、ダンロップタイヤさんのケースを見ると「無償提供」もありますし、

「一般向け条件付きスポンサー」とも言えるような…

第三者機関が奨学金を出して留学させたりする場合、

「留学のスポンサー」とも言えてしまうような…

ですから、明確にわけるのは難しいというか、

一部、かぶっている部分もあるのではないかと思います。

最後にスカラシップのサンプルや、自分が考える

「こんなスカラシップあったらいいな」をまとめます。

スカラシップの事例を4件と衝撃の事実を報告

スカラシップの例を御覧ください!

というために検索していたら、とんでもない事実が!!!

スカラシップでの画像検索結果
スカラシップでの画像検索結果

「スカラシップ」では奨学金が出てくるので

「スカラシップ スポーツ」で検索して、やっぱり奨学金が出る。

「わかった、画像検索だ!」と思ったら、モータースポーツばかり。

他の業界さん、今なら「業界初!」って言えるかも知れませんよ!!

(※プレスリリース出す前に、要チェックですが)

気を取り直して、スカラシップの御紹介です。

ヨコハマタイヤ スカラシップ

YOKOHAMA MOTORSPORTS SCHOLARSHIP 2024 – ヨコハマモータースポーツスカラシップ 2024 – 横浜ゴム/THE YOKOHAMA RUBBER CO., LTD.
YOKOHAMA MOTORSPORTS SCHOLARSHIP 2024

DIXCEL スカラシップ

DIXCEL | 株式会社ディクセル
スカラシップのページです。申込用紙のダウンロードや対象イベントの一覧をご確認いただけます。ディクセルは、ブレーキパッドやディスクローターなど、ブレーキパーツを専門に販売・企画・開発を行っています。

はい、自動車業界ばかりですね。

ここからは個人的に「こんなスカラシップありでは?」というものです。

もしスカラシップ導入を検討の方は参考にでもしてください。

道具や用具だけじゃない、メディアの「広告枠」もスカラシップ!?

では、ここから全力で「好き勝手」書きます。

こんなスカラシップもありじゃないかな?という話です。

用品系スカラシップ(ゴルフ、テニス、野球、サッカー…etc)

まあ、定番ですよね。

競技に必要な道具を一定の条件を満たすなら安価で提供するわけです。

個人的には「消耗品」や「高価なモノ」、更には

「状況に応じて使い分けるもの」が良いのではないかと。

アスリートからしたら消耗品は実は費用負担も大きいし、

高価なモノはどうしても「買い替えサイクル」で悩みますし、

「状況に応じて使い分けるもの」も同様で使用頻度が少ないほど、

「メインを交換して、コチラは後…」てなりかねません。

個人的な話ですが、ゴルフをしていて「雨合羽」なんて適当ですし、

ドライバーとフェアウェイウッド交換したくて予算に限りがあれば、

正直「でも、ドライバーの方が使用頻度高いし」となります。

移動・宿泊系スカラシップ

モータースポーツは非常に移動が多いんですが、

その移動費(ガソリン代や高速代)もバカになりませんし、

「金曜練習、土曜予選、日曜本戦ね!」とかあると、

仕事を休むのはもちろん、宿泊施設を手配します。

例えばスノーボーダーやサーファーさんで

「シーズンだけ競技場の近くに」ってケースもあるでしょうし、

地方遠征はおろか海外遠征ともなれば航空券代もかかります。

ここで、一定額の割引やポイント割増があればね。

バナー・広告系スカラシップ

これは完全に思いつきです。

が、メディアを見ているとバナースペースが空いてたりしますよね?

また、記事広告を出せるケースもあると思うんですが、

ここを「スカラシップ」で割安提供してしまうって話です。

例えば個人から少額のスポンサーを募集しているアスリートや、

クラウドファンディングを行うチームが居たとします。

こんな方は「より多くの方に知ってもらいたい」という気持ちが強いですし、

その時に「専門メディア」に広告が出せるのは嬉しいでしょう。

代わりに、年間でバナーを貼ってもらうとかワッペン貼ってもらうとか、

何かしらのスカラシップ条件を出しておけばいいと思います。

練習施設や場所のスカラシップ

移動系にも似てますが、練習施設だって「スカラシップ」がいいのでは?

例えば私ならカートでサーキットに行きます。東京、千葉、埼玉に茨城。

ある程度知名度があったり、実力がある選手が

サーキット主催のイベントに「参加」してくれるなら喜ばしいですから、

例えば「年◯回のイベントに参加すること」にして、

日々の会場使用料を一定額割引してもいいのではないでしょうか。

スカラシップを受けたアスリートは「今日は◯◯(イベント)行きます」と

宣伝しますし、イベント参加者は実力がある人がいると楽しめます。

自分が見ている範囲ですが、サーキットやゴルフ場、

その他の施設はどうせ「平日」のお客さん少ないですからね、

それこそ常々「あそこで練習してます!」と宣伝してもらえるなら、

その分割引して提供するのもありだと思います。

他にもいろいろ考えられますが、この辺りで。

最後に…私自身、本業では広告・PRを行っております。

そんな中で言われるのは、今までのような「一方的な宣伝」は効果が薄れ、

身近な方からの「オススメ」が効果的になったという話。

しかしインフルエンサーやアフィリエイトのような

お金の匂いがするオススメ」も一定数から嫌がられるそうな。

スカラシップも確かにアスリートが利を得ており、

少なからず「お金が関わる宣伝行為」であるのに変わりはありませんが、

根底には「アスリートの応援」もあるから可能性があるのではと思います。

以上、スカラシップ制度導入6つのメリット、スポンサードとの違い

という記事でした。

普段はアスリートさんのスポンサー獲得成功を祈りますが、

今回は企業さんの活動が成功することをお祈りしております。

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