調べ物をしていたら、こんなのが出てきました。
クルマが売れなくなった時代だし、
トヨタはディーラーネットワークを統合してるし、
新しい試みだな~って思ったらなんと2008年の記事…
ちなみに、プレスリリースを出したのでその検索のため、
24時間以内に制限して検索してたら出てきたので、
最初は「2019年」の情報だと思ってました。
面白い試みなんで詳しく調べてみましたが…情報がない。
この後の続報的なのが無いんですよね。
おそらく「失敗」に終わったんでしょう。
失敗の原因と、今ならいけるかも!?ってのをまとめてみました。
6万円は広告費?単なる値引き??
非常に限られた情報を見る限りですが、以下のような条件です。
カーバイトは、スポンサー企業の広告を車両に貼り、一定距離(月200km)を走行することで、総額6万円の報酬が受取れる仕組み。広告の掲載期間は、90日間としている。福岡でのスポンサーは、アビスパ福岡。
https://www.sbbit.jp/article/cont1/17359
アビスパ福岡がスポンサーということで、
おそらくはアビスパが6万円の広告費か、それ以上出しているでしょう。
ラッピングをするので、その制作費だってかかりますからね。
ただ、記事中には「販売促進」という記載もあるので、
例えばトヨタ自動車からディーラーに対する販売促進費用の可能性もあり、
純粋にアビスパ福岡から費用が出ているわけではないかもしれません。
失敗要因は広告効果と、終了後の作業?
こっそり始まり、こっそり終わっているので失敗要因は不明です。
ただ、スポンサーが200km✕3ヶ月の走行の間に、
大した広告効果を感じられなかったのが大きいと思います。
もしくは、そもそも申込みする人が居なかったかも知れません。
気になるのはスポンサー終了後で、もちろん剥がすことは出来るでしょうが、
多くの一般人は自分で行えませんし、道具を買うにも費用がかかります。
また、車のラッピングって安いのを使うとノリが残ったり、
塗装を痛めるケースもありますし、経年劣化で剥がしにくくなります。
そう考えると、ユーザーも「割に合わない」と思ったかもしれません。
また「月200km以上」「90日間」という条件付きですが、
このチェックのためにはどういった作業があったんでしょうか…
ネットを調べても全然情報がなく、何もわからないのですが、
当時の技術を考えると新車の「1ヶ月点検」「3ヶ月点検」の際に、
走行距離とステッカーの有無を確認していたのではないかと思います。
新車なら普通にやる点検なんで「ついで」とは言えますが…
それこそ2-3ヶ月目の2ヶ月は「月200km」の確認が出来ませんよね。
2ヶ月目は10km,3ヶ月目に遠出して400kmでもいいような…
また「走った分だけひと目に付く!」って思ったのかも知れませんが、
例えば深夜の高速道路を片道100km走ったら?
もちろん、ひと目には触れますが昼間ほどではありません。
他にも購入者が山奥住まいで、片道25kmの買い物に車を使うとします。
週末ごとに50km走りますが…山奥なんで人も少ないとなれば、
都市部をベースに計算されていると「効果が薄い」となりかねません。
実際の契約書を見ないとなんとも言えませんが、
このあたりから失敗に終わったんじゃないかと思います。
現代なら意外といけるかも!?IoTで走行を管理、SNSで拡散
じゃあ、現代だったらどうでしょうか?
個人的にはもう少し面白いことが出来る上に、
広告効果も大きくなるんじゃないかと思います。
走行距離と場所はリアルタイム管理、道により査定
まず走行距離や場所の問題。
先程、深夜の高速が…山奥が…なんて書きましたが、
現在ならIoT端末を利用してリアルタイムに情報が得られますので、
「町中で渋滞して、短距離移動だけど長時間乗ったなら」とか、
「都市部を走行したから」とかを見えるか出来ると思います。
細かくデータを取り、そこから「見た人」を想定した上で、
広告費を支払うのであれば、短距離移動者でも広告費は稼げるし、
スポンサーもある程度納得できる気がします。
町中の看板なんかは交通量などをベースにしていますし、
同じ様な計算が道路でも出来るのではないかと思います。
QRやSNSを活用したイベント化
また、今ならSNSを活用することも出来るでしょう。
例えばこの「カーバイト」の車両にQRコードを貼り付けます。
「都内で◯台走っているので、そのQRからイベントに応募可能」として、
QRからは専用のサイトへ移動出来るようにしておけば、
「カーバイトの車を探す」という行動を促せます。
そして、そのカーバイトの車には「スポンサー」が記載されていますし、
見た人は「渋谷にいたよ~」とか「渋滞で隣だった!」と
SNSへ投稿をする可能性が考えられますよね。
SNSに投稿され、QRだけが拡散される可能性もありますが、
QRからイベントページに移動し、個人の情報が収集できるので、
決して無駄ではなく、むしろ「拡散を推奨」したいほどでしょう。
また、カーバイトのステッカーが90日などの期間限定であれば、
それだけ「探そう」という気にもなりますし、
例えば企業が「うちの会社、カーバイトに登録しました!」といえば、
それだけで「人が集まるきっかけ」になることも考えられます。
個人の情報発信力が強くなり、広まるスピードが高まった今こそ、
カーバイトは面白い展開が出来るのではないでしょうか。
実は「カーラッピングの宣伝」で成功している例もある
カーバイトの失敗を取り上げたので「あかんコンテンツ」と
思われた方もいるかもしれませんが、実は昔から
カーラッピングを活用した宣伝を続けている会社があります。
それは日進レンタカーという会社でして、
自社のロゴが大きく入ったクルマは「割安」で借りられます。
私が見たのは5年ほど前で、当時は1車種でしたが、
久しぶりに見てみると7車種まで展開を広げているので、
少なからず「宣伝効果」が認められたのだと思います。
車種を増やすのはもちろんですが、ステッカーは費用がかかります。
ましてや耐熱・耐候の自動車用ステッカーは一般のより高いです。
それでもこのマスコットカーが継続している、
しかも車種を拡大しているのは「効果がある」としか言えません。
トヨタのカーバイトは失敗に終わっていますが、
日進レンタカーのような成功事例もありますので、
ぜひぜひスポンサードの際に「ラッピングカー」もご検討ください。
皆さんのスポンサー募集やスポンサードがうまくいくこと願っております。