先日からF1チームのスポンサー分析をしておりますが、
普段やってる事を思い出したので記事にしておきます。
それは、スポンサー企業のサイトやプレスリリースから、
「なんでこのチーム(アスリート)と組んだか」をパクるという話です。
「パクる!?」と思った方はもちろん、
スポンサー向けの企画資料のフレーズに困った方も、
少しお付き合いください。
皆さん、スポンサーさんのサイトを見たことありますか?
また、スポンサーが発表したリリースは見たことありますか?
今回、記事を書くきっかけになったトロ・ロッソ・ホンダF1チームは、
CASIOのスポーツウォッチブランド「EDIFICE(エディフィス)」と
スポンサー契約を結んでおります。サイトがこちら。
注意したいのがブランド(EDIFICE)のトップページではなく、
F1に関する専用ページが用意されているということ。
このページを読みすすめるとこんな文言があります。
EDIFICEは… 躍動感溢れる デザインと最新機能を兼ね備え、 モータースポーツファンを 中心に人気を博している。
https://www.edifice-watches.com/jp/ja/f1/
… Scuderia Toro Rossoの 持つ若く勢いのある躍動感、
マシンに注ぎ込められた 革新的な技術、 そしてスピードを 追い求める情熱が、
EDIFICEの 世界感と相通ずることから、
2016年より オフィシャルパートナーとして サポートを続けている。
要するに、EDIFICEのコンセプトとトロ・ロッソ・ホンダF1チームの
イメージ・コンセプトが一致したから提供していますよって話です。
もちろん、大人なんで後からなんとでも言えるわけですが、
ブランド側が提供している「イメージ」を活用しないわけには行きません。
ちなみにプレスリリースにも似たような事が書かれています。
Scuderia Toro Rossoはイタリア北部のファエンツァを本拠地に、若手ドライバーをひきいるレーシングチームで、EDIFICEは2016年よりオフィシャルパートナーとしてスポンサードしている。
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1200613.html
ニュース記事では「若手ドライバーをひきいる」となりますが、
サイトの情報と合わせて「勢いある若者」を重視しているのがわかります。
F1系がメインですが、企業の発表をまとめておきます。
必要に応じて自分の業界や、自分がターゲットとする
企業のページを御覧ください。
■マクラーレン、曙ブレーキとの“関係強化”を発表
http://f1sokuho.mopita.com/free/index.php?page=news/sp/body&no=80242
■メルセデスAMGペトロナス EPSON
https://www.epson.jp/sponsor/formula_one/
さて、次は具体的な方法の話です。
今回で言うならEDFICEにスポンサーシップ依頼をするなら?
やはり、上記ページにあるキャッチフレーズを頂きましょう。
公式サイトといい、プレスリリースといい「若さ」が入るので、
ご自身も「若さ」をアピールするのは重要です。
また、年齢的に若さがないなら他の部分も見ていきます。
「革新的な技術」「スピードを追い求める情熱」とありますし
「モータースポーツファン」という言葉もあります。
自分の「業界での革新的な技術」をアピールしたり、
例えば小さい頃から競争が大好きで、
「スピードを追い求める情熱」は人一倍だと表記してもいいですし、
「モータースポーツファン」をターゲットにしているとのことで、
「F1以外のモータースポーツファンへアプローチ可能」とかもありでしょう。
一個も当てはまらない時は…
そんな時は別のページや記事、リリースを確認していくことで、
EDIFICEがどういうイメージで見てほしいか、どんな人に使ってほしいかが
見えて送ると思うので「自分がPR出来る」とアピールしましょう。
一般的にマーケティングではターゲットを絞り込みます。
ペルソナなんて言われたりしますがターゲットの人物像があり、
その人が商品を欲しくなるようにキャッチコピーを考えたり、
広告手法も選べば、スポンサーする対象も検討しています。
詳しくはまた別の機会でお話しますが、
このターゲットに効率よくアプローチできたり、
今まで見落としていたターゲットへのアプローチ方法を提案できると、
スポンサーさんは「検討」に入ってくれます。
先程はサイトを見て、そのサイトの企業やブランドに
スポンサーを依頼する話をしましたが、
今度は「別業種」や「同業他社」にアピールする場合です。
注意したいのは「他社が使っているそのまんま」は微妙なので、
「他社さんはこう言ってますが…」な感じで活用したりしましょう。
例えば車好きのサイトに掲載されるライバルスポーツウォッチ、
セイコー5スポーツは以下のようなコンセプト・キャッチです。
それは既成概念を超え、自由にスタイルが交差すること。
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/5sports
世の中の常識に囚われるな。
誰かを真似するのではなく自分のスタイルを信じろ。
Seiko 5 Sportsが、新たな自分を開花させる。
セイコーは「既成概念を超える」「自分のスタイル」です。
例えば読者の方がそこそこいい年齢だったとします。
なおかつモータースポーツでのスポンサー募集としましょう。
EDIFICEは「若さ」をアピールしていますし、
セイコーは「自分のスタイル」や「既成概念を超える」が大事、
となれば…
他社さんは「若い躍動感」を重視されていますが、
私は業界絡みても「遅咲き」の人間です。
10代からカートに乗るのが常識と言われるフォーミュラで、
20代、ラリーをきっかけにモータースポーツに参加し、
日本一を目指す「既成概念を超えた存在」を目指しています。
一般的な成功法則では若いのには勝てないからこそ、
「自分のスタイル」を確立し、自分を信じて挑戦します。
上記のように書けば、セイコーとアスリートの
コンセプトが似ているように感じさせることが可能です。
スポンサーさんは「広告効果」と「ブランド」が重要なわけで、
ただただ「SNSで多くの人に見てもらえます」よりは、
「見て欲しい人に届きます」とか「イメージを良くします」を求めます。
以前、360度カメラに対して提案をしたことがありますが、
その時サイトには「見たこと無い映像体験」というのがありました。
また「全方位、取り逃がさない!」ともあったので、
そのキーワードを織り込んで企画書及びファーストメールを書いたところ、
資本金1億以上の大企業からも、早速お呼びがかかりました。
プレゼンの際も上記のフレーズに合わせた提案書を作成しており、
好評いただいたのは言うまでもありません。
作成済みのスポンサー向け資料を添削させていただく機会もありますが、
多くの場合こういった「スポンサー向けの内容」が無視されています。
結果、費用対効果だけ見ら「ネット広告のが効果的なんで…」と断られます。
こちらが「不特定多数向け」の対応をしておいて、
スポンサー(お金を出す側)に特別待遇を求めるのは無理な話、
それこそ「TVでよく見る有名人」でないと厳しい提案方法を、
無名で結果も出ていない時代から行う方は意外と多いです。
ちなみに、有名な選手でも事務所や広告代理店が、
一生懸命考えてスポンサーに企画書を持っていきます。
だから30%や50%、それ以上の手数料を取るわけですし、
それなりの知名度などを求められるわけです。
個人でスポンサー募集をするなら知恵と行動力が重要ですから、
ぜひとも「スポンサーサイトをよく見る」はやってください。
F1チームやサッカープレミアリーグのスポンサーは、
一個人のアスリートや、全国大会に出ていないチームにも
全く関係ないように思われます。
ただ、実際には同業他社が広告を出したくてウズウズしていたり、
大企業や上場企業ほどの予算がなくも、サポートしたい企業が
隠れいているケースもあります。
また、今回マクラーレンのスポンサー分析をしていて思いましたが、
eスポーツのスポンサーも多いことがわかります。
よくeスポーツのスポンサーはまだまだ少ないと言いますが、
evoジャパンのスポンサーだってそうですし、
スポンサードしている企業は居ますし、大企業もスポンサーになっています。
スポンサーを見ていると通信会社はもちろん携帯端末会社、
更にアプリやPCメーカー、マウスなどの用品メーカーもあります。
こういった情報を元に「同業他社の…なら」という事も思いつきますし、
「自分には関係ない」とは言わずよくよく見ておきましょう。
また、そのスポンサーのリリースや公式サイトを見ることで
「なぜ、スポンサー契約をしたか?」という理由が分かる場合もあります。
スポンサー獲得は簡単ではありません。
ただ、皆さん「諦めてる」のもあり、意外と行動が結果に結びついたりします。
情報収集しつつ、自身の資料などに活用をしてもらえればと思います。
以上、スポンサー企業のサイト・リリースからネタをパクろうでした。