個人でもチームでも、今すぐできるスポンサー募集方法の話です。
この記事を書くきっかけは、友人を通じて知った方との会話からです。
その方「スポンサーが欲しい」と言いながら、実は何もしておりませんでした。
なぜかといえば「何をしていいかわからないから」です。
自分の周りはスポンサー募集活動が当たり前のようになっているので、
あまり気にしていなかったんですが、実はこの手の方が多いようで…
そこで個人やチームに限らず、今すぐできる「スポンサー募集方法」の話です。
ちなみに、手間はかかります。
また、やったからすぐにスポンサーが付くわけでもありません。
考えて下さい、大事なだいじなお金を貰うんですよ?
しかも、そのお金は「寄附」でも「小遣い」でもなく
「スポンサー」という”契約”あってこそのお金ですからね。
大事なので、先に書いておきました。
①.WEBやSNSでスポンサー募集…の前に準備
では、スポンサー募集をしましょう。
いっちょFacebookにTwitterに、インスタなどSNSでハッシーン!
おそらく、この募集は99%失敗します。
理由は簡単、スポンサー募集の準備が整っていないから。
最低でも下記の物を用意しておいてください。
- スポンサーに提供できるサービスと料金一覧
- 活動にかかる費用
- 去年、今年、来年の活動実績と予定
一つずつ説明していきますね。
1.スポンサーに提供できるサービスと料金
「10万円頂ければ、ユニフォームにロゴを入れます。」
「1イベント5万円で、チラシ配布用とブース設置をします。」
「3万円頂ければSNSのトップに表記し、商品紹介します。」
上記のようなプランを用意してください。
理想は「5W1H」を意識したものが理想的でしょう。
>Who(誰が)
自分なのか、チームなのか。またその両方でもOKです。
スポンサーさんからしたら伝えてもらわないとわかりません。
>When(いつ・期間)
大会やイベントの日程、更に自分が活動する予定です。
イベント参加や講演などあればそれも入れましょう。
>Where(どこに)
ユニフォームや車体、ヘルメットにSNSのバナーなど…
更に「コレくらいのサイズで、この位置です」ってのが、
過去の事例を写真で掲載していたり、手書きでもいいので
イラストで入っているとイメージしやすいでしょう。
下の記事でサンプルを出しているので参考まで。
>What(何を)
ステッカーを張ります。バナーを掲載します。
商品を紹介します。会場で配布をします。…などなど
これがないと相手はわかりません。
>Why(なぜ)
宣伝のために決まってますが、
それでも「なぜこの手段が良いか?」を考えてください。
なおかつ「なぜ、御社にこれをすすめるか?」も重要です。
>How(どのように)
若干他とかぶったりもしますが、どの様に?です。
例えば…
「SNSで商品を紹介します」というと、
「スポンサーの商品だよ!」と紹介するのか
「◯◯使ったけどいいよ!」と紹介するのか不明です。
また「写真」なのか「文章」なのか「動画」なのかもわからず。。。
だからこそしっかり考えているものを伝えてください。
これがあると、スポンサーさんはわかりやすいですよね。
よく金額や方法、場所が無い方がいます。
「いくらでもいいので」「何でもします」「全部でやります。」
ただ、これは商売や契約として非常に怖いです。
自分がお店で同じ立場になったとして考えてみましょう。
洋服を買いに行ったら店員さんから…
「いくらでもいいので出して下さい。
金額に合わせて持ってきます」
「とりあえず何でもありますよ」
「一番いいのを持ってきます…お金ください」
レストランにしてみても怖いです。
「お席へどうぞ。ご注文はお任せ下さい。
お財布はココへおいて下さい。料理に合わせて回収します。」
「うちは何でもありますよ。シェフはすごい人です。」
「シェフのオススメを持ってきますので…お金ください。」
でも、こういう提案するアスリートの方多いんです。
どうしても思いつかなくたって
「SNSにロゴ入れて、商品宣伝5回するんで10万円下さい!」
と言えば
「う~ん、それで10万は高いので1宣伝1万と年間ロゴ2万の7万は?」とか
「10万でもいいですが、ユニフォームにロゴ入りませんか?」といった
交渉が始まるわけです。
大手ならスポンサーするのに慣れてたりしますが、中小企業とかだと、
はじめてのスポンサードってケースもあるので、こちらから
「こういう感じでいかが?」という提案が必要なんですね。
なお、知っているアスリートさんは提案力が凄いです。
参加するイベントの集客力は低く、他の方は
ほとんどスポンサーがつかない状態。上位選手でも稀です。
そんな中、しっかりとスポンサーを獲得されていますが、
全てはこの「提案」の内容が魅力的だからです。
ですから実はここがスポンサー募集の重要ポイントでもあります。
次は、活動にかかる費用の話です。意外と重要です。
2.活動にかかる費用
お次は自分の活動でかかる費用です。
道具を用意して、練習して、更に大会に参加して…
そうそう、大会参加には泊まりだったし、強化合宿もある。
この費用、皆さん把握されていますか?
これが、なぜ大事かと言えばスポンサーからすると
「アスリートが使うお金」をよく知らないからです。
例えば私が以前やっていたカートの話です。
ゴーカートに乗ってブイーンっと一日練習したとしましょう。
- サーキット利用料
- 消耗品代(タイヤ、オイル、その他)
- 走行前後のメンテナンス代
- 車両輸送費用
- 自分(スタッフ)の移動費・食事代
- スタッフの人件費(雇う場合)
ざっとですが1日の練習で5-10万円程度かかります。
これが「次回は地方戦だ!」となれば宿泊費も発生します。
ちなみに、友人が欧州のレースに出た際は、
一週間前から現地に入り準備、練習をするので
全部で300万ほどかかりました。
車両はもちろん、スタッフも日本から連れていきますからね。
海外遠征は極端ですが、この手の話をすると
大抵のスポンサーさんは「え!?そんなかかるの!?」と言います。
で、後は恒例の「バイトしながら…仕事しながら…」の苦労話(笑
お涙頂戴は別に、やはりお金がどれくらいかかるかわかりません。
だからこそ「年間いくら必要なんです」と伝えた上で
「スタッフの人件費として1イベント◯万円を…」なんて話します。
内訳も見せず「1イベント◯万円ください!」より絶対効果的です。
次は、スケジュールの話です。意外と皆さん忘れがち。
3.去年、今年、来年の活動実績と予定
私が見ているアスリートもよく忘れてきます。
基本的にスポンサー募集は「来年」の予算を取りに行くので、
今年の時点で「来年の予定」が必要なんですよね。
もちろん、来年の話をしながら
「今年からでいいよ」ってケースもあります。
まず過去の活動実績。これは戦歴を含めて見るので重要です。
次に今年の活動実績。前年と比較したり、今後の動きが見れます。
例えば去年出てないイベントに出るようになったとか、
去年は予選落ちだったのが、今年は本大会にすすだとか。
最後、来年の予定。スポンサーさんがお金を出したら、
いつ、どこで、どれだけ宣伝できるか想像できますよね。
逆に「来年は全く未定です!」ではスポンサードしにくいです。
先にも書きましたがスポンサーは「契約」です。
寄付じゃありません。
あなたの活動に対して、何かしらの利があるから出すんです。
そういうリターンがないなら「寄附」とか「後援会」です。
ですから、しっかりスケジュールを提供しましょう。
なお、このスケジュールは継続契約にも効果的です。
2で説明した経費とセットで…
「1試合の経費は10万かかります」
「来年は◯◯にも参加するので2試合追加の全10試合」
「2試合分の追加費用っていただけますか?」
とね。もちろん、交渉されたりしますが、
物品提供数が増えたり、上乗せしてもらえたりします。
何もなく「追加下さい!」より効果はありますよ。
これらをまとめたのが企画書や提案書と呼ばれるものです。
その作り方などはまた別の機会に。
準備も整い、いざ募集!!
2.SNSでスポンサー募集…の前に身近な人へ
準備も整ったし、いざSNSでスポンサー募集発言!
WEBにはスポンサー募集ページも完成!!
みんな、シェアしまくってね~お金くださーい!!
の前に、身近な方にお話するのをオススメします。
お友達とか家族・親族、そしてファンの方ですね。
いきなりSNSに投げるより、まず身近な方の紹介を探します。
これには2つの理由があります。
一つ目の理由は、いきなり募集してもどうせ来ないから。
もちろんいきなり募集→スポンサー発見!もありますが、
個人的な経験から”そんなの稀”です。
実際にはSNSで出しても「頑張れ~」「見つかると良いね!」で終わり。
だから、一対一で話をして「誰か居ないかな?」と聞くのです。
もちろん、それでも出てきません。でもSNSで拡散するより確率は高い。
二つ目の理由は、とりあえず一社ほしいから。
SNS拡散より、周りに聞いた方が効果が高い。
そこで一社見つかると、次は一社目ほど苦労しません。大変ですが。
一社目が決まれば「どこが良かったですか?」とか
「他にどんな事をするのが嬉しいですか?」とか聞けますよね。
しかも、SNSなりユニフォームなりWEBなりに
「スポンサー様 ◯◯株式会社」と入るわけですから、
第三者は「スポンサーいるんだ(前例あるんだ)」となり、
担当者の方も社内で提案しやすくなるわけです。
この様な理由でSNSで拡散する前に身近な人に聞くわけです。
もちろん、それでも見つからない時はあります。それが普通かもしれません。
見つからなかったら「手伝ってくれてありがとう」とお伝えして、
ついでに「SNSで出すから、よかったらシェアしてね」と依頼しましょう。
いきなり打ち込むより、シェアされる率は上がるでしょう。
3.ネットでのスポンサー募集開始…気長にね
さて、いよいよネットでのスポンサー募集開始です。
問合せが来るかもしれないし、来ないかもしれません。
問合せが来て、実際に会ってMTGになるも…破断になるかもしれません。
この時重要なのは破断は「今は無理」ということです。
稀にですが破断になると適当に扱う人がいます。
また、契約が途中で来られると態度を変える人がいます。
ただその行動は常に見られているわけです。
自分ではありませんが、知り合いの方が有名選手と、
スポンサー契約で会った際、かなり酷い対応をされたそうです。
その選手は確かに有名でメディアにも多数出ておりましたが…
「◯◯円出してよ」「(宣伝効果は)わかるでしょ?」と
まともな資料も用意されず、挙げ句に遅刻までしてきたとか。
後から聞くと、実はエージェントの方が同席出来なかったとか、
特に人気が上り調子で天狗だったなんて話もありますが、
そのスポンサーの方は周りに「あの人はない」と伝え、
やがてはスポンサー獲得する我々のような人間にまで
その情報が流れてきているというのが現状です。
これは特に酷い例ですが、裏で陰口…ってのはよくあります。
大抵はどこかから漏れて、自分が損をしますので、
気長にスポンサー募集をして下さい。
また、詳しくは別の機会で記載していきますが、
商品紹介のテストも兼ねて、使ってるもの紹介をしてもいいでしょう。
「自分が紹介すると、◯人が購入しました」とか
「友人のお店に◯人が行きました」といった数値データは、
スポンサー向けの企画書にも使う重要なものです。
以上「【個人/チーム】今すぐできるスポンサー募集方法」という話でした。
コメント