ペトロブラスとマクラーレンのスポンサー契約解除に見る「ニュース」の危うさ

ペトロブラスとマクラーレンのスポンサー契約解除に見る「ニュース」の危うさ

マクラーレンF1チームとブラジルのオイルメーカーペトロブラスが

スポンサー契約解除となりニュースになっています。

マクラーレンF1、”大口”ペトロブラスとの提携・スポンサー契約解消を発表

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191105-00000006-msportcom-moto

この話題自体は今年のはじめから出ていたのですが、

ニュースの報じ方にバラツキがあり、危ないなと思ったので記事にしました。

スポンサー獲得を目指す際、企業を調べる上でも重要な事です。

スポンサー契約解除は「マクラーレンだけ」じゃない

もしかして、ご存じない方もいるのでは!?

実はマクラーレンとペトロブラスの契約解除は今年のはじめから話題でした。

ペトロブラス、マクラーレンF1のスポンサーから撤退との報道

https://f1-gate.com/mclaren/f1_47330.html

上記のニュースは今年の2月に出たものです。

最初に紹介した記事だと今年5月からの動きのように報じられますが、

実際には2月の時点で話題になっていたわけです。

また、この2月の記事には重要な記載があります。

  ペトロブラスは、当社の新しいブランドの位置付けに合わせて、スポンサーシップ方針と広告計画を見直しています。

https://f1-gate.com/mclaren/f1_47330.html

 ペトロブラスがスポンサーシップと広告の見直しを推進するブラジル政府の方針に則ってマクラーレンのスポンサーシップを終了すると報じられたが、2月14日(木)に発表されたマクラーレンの新車『MCL34』にはペトロブラスのロゴがしっかりと掲載された。

https://f1-gate.com/mclaren/f1_47439.html

国営企業であるペトロブラスは、ブラジル政府から無駄な予算削減のプレッシャーに晒されており、F1の支援見直しも候補に含まれている。そのため、マクラーレンへのスポンサードも急遽見直しが入ることも十分に有り得る。

http://www.formula-web.jp/f1news/19053.html

同様の記事がいくつかありますが、そもそもペトロブラス自体が

広告費を見直しするため、F1に限らず契約を見直しておりました。

その後、ペトロブラスの経営は上向きになったので、

「契約を切る良い口実」にされた可能性は残っておりますが、

マクラーレンとの契約だけが切られたわけではありませんでした。

他の契約に触れない国内メディア

先にご紹介したように、2月時点で話題になっていたことが、

あたかも5月に決まったかのように報じられたり、

ペトロブラスのスポンサー契約全体を見直す話が、

マクラーレンF1に限った話になっていました。

ブラジル石油会社ペトロブラス、マクラーレンとの巨額スポンサー契約打ち切りへ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191019-00000015-msportcom-moto

スポーツのスポンサーシップ全体を見直すのと、

一つの契約が終了するのでは大きな違いがあります。

情報はよく調べないと、損をする

では、スポンサー契約を目指す場合にここから何が学べるかという話です。

一番は「情報は鵜呑みにせずよく調べる」です。

例えば今回の話で言えば、ペトロブラスの財布の紐が固くなりました。

単純に「マクラーレン辞めたらから、うちのチームを…」と思っても無駄です。

この逆もあり、例えば有名選手と用品メーカーが契約をしたとします。

実は、会社全体で「アスリート支援」している可能性があるのを

「あの選手だから契約もらえたんでしょ」と切り捨てるともったいないです。

今回は「ニュース」という情報源ですが、SNSで流れてきた情報も同じ、

誰かが契約をしたのは「なぜか?」まで調べるのがポイントです。

ちなみに、以前記事にしましたがリリース等はネタの宝庫です。

リリースから「なぜ契約したか」がわかるって話です

ひと手間かけるだけで、無駄な情報に踊らされなかったり、

他の人が見落としがちなチャンスを掴むことができるので、

ぜひとも皆さんは「少し調べる」を実践してみてください。

ちなみに、マクラーレンはロシア系オイルメーカーとの

スポンサー交渉が始まっているとの噂も出ています。

マクラーレン、ロシアの石油会社『ルクオイル』と交渉の噂

https://f1-gate.com/mclaren/f1_52892.html

また、マクラーレンは「途中解約」の違約金も手に入れるようですね…

一部では数百億円と言われる契約があるとのことですが、

昔のニュースを見ると年間10~20億程度の契約です。

違約金も残りのスポンサー料の半分とかでしょうかね。

この「違約金」もできることなら取り入れたいものですが、

そうするとスポンサーからも「違約金」を設定される可能性もあるので

よく考えることが重要だと思われます。

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